作品:アイシールド21

記事タイプ:キャラ紹介

ぽん

『アイシールド21』最強の悪役・セナの宿敵【金剛阿含】を語り尽くします!

『アイシールド21』には、敵キャラにも個性の強いキャラクターが数えきれないほど登場します。

その中で「悪役」と聞いて多くの読者が真っ先に思い浮かべるのが神龍寺ナーガの『金剛阿含』ではないでしょうか。

阿含は「100年に1人の天才」と呼ばれ、練習を一切しないのに誰よりも強い選手です。

才能のない者を見下し相手を「カス」呼ばわりする言動は、読んでいてイラッとするほどの悪役ぶりです。しかも阿含は、泥門デビルバッツが生まれるきっかけを作った、ヒル魔(蛭魔妖一)・栗田(栗田良寛)たちの因縁の相手でもあります。

さらに物語の終盤では、「チームで戦う面白さ」に少しだけ触れる姿も描かれます。

ただの悪役で終わらないところが阿含が長く愛される理由ですよね。

この記事では、金剛阿含のプロフィール、能力「神速のインパルス」、物語での役割、名言、名場面までをまとめて解説します。

金剛阿含の基本プロフィール

まずは阿含の基本データを整理します。

金剛阿含のプロフィール

  • 所属:神龍寺ナーガ(神龍寺学院・神奈川)2年
  • ポジション:WR・LB(「ドラゴンフライ」の陣形ではQBも担当)
  • 背番号:2
  • 身長・体重:175cm・67kg
  • 誕生日・血液型:5月31日・B型
  • 利き手:左利き(兄の雲水は右利き)
  • 異名:「100年に1人の天才」「神速のインパルス」
  • 声優(TVアニメ):桐本琢也(現在は桐本拓哉に改名)

外見と呼び名

ドレッドヘアにサングラス、背中には龍の刺青という、高校生には見えない一目で「ヤバい奴」とわかる外見です。なお1年生の頃の回想では、ドレッドではなく明るい色のボサボサ髪でした。

ヒル魔からは「糞(ファッキン)ドレッド」、鈴音からは「アゴンヌ」と呼ばれています。阿含自身は相手を「○○カス」と呼ぶのが口癖で、セナ(小早川瀬那)は「チビカス」、栗田は「デブカス」です。兄の雲水のことは「雲子ちゃん」と呼んでいます。

「破戒学生」だけど正攻法の選手

阿含は、飲酒・喧嘩・女遊びが絶えない「破戒学生」で練習にも一切出ません。

それでも神龍寺の仙洞田監督は、ほかの部員なら許さない「滝壺に沈んでもらう」と言われますが阿含だけは許される、それが実力の世界だという趣旨のことを語り阿含の振る舞いを黙認しています。

ただ意外なことに試合では、反則や闇討ちはせず、ルールに則り相手を捻り潰す「正攻法」の選手です。

神龍寺ナーガのチームメイトで認めているのは同じく天才の「細川一休」だけ、というのも阿含らしいところです。

なお、40ヤード走とベンチプレスの記録は公式には明かされていませんが身体能力が高いので高水準だと思います。

双子の兄・金剛雲水

阿含を語るうえで欠かせないのが二卵性の双子の兄・金剛雲水です。

雲水は神龍寺の背番号12のQBで40ヤード走は5秒1。阿含とは対照的に才能に恵まれないぶん努力を重ねてきた選手です。

雲水は、阿含が起こした不祥事の責任を自分が負うと監督に申し出るほど弟を気にかけています。阿含は雲水を見下しているように見えますが試合での作戦上の助言はきちんと聞き入れます。

金剛阿含の能力:神速のインパルス

阿含の強さの核は、「人間の限界」反応速度0.11秒という「神速のインパルス」と見た技をすぐ再現できる天性のセンスにあり攻守どちらでも一流の万能型の天才と考えられます。

反応速度0.11秒の「後出しジャンケン」

阿含の代名詞が「神速のインパルス」です。

インパルスとは、脳から筋肉へ伝わる電気信号のことで阿含はこの伝達にかかる時間が0.11秒と人間の限界に近いとされています。作中では0.10秒を切るのは不可能という前提です。

この反応速度があるからこそ、阿含は相手の動きを見てから反応しても間に合います。

つまり、いつでも「後出しジャンケン」ができるわけです。

どれだけ速いフェイントを仕掛けても見てから対応されてしまう。対戦相手からすれば、これほど絶望的な能力はありません。

手刀のランと技を一目でコピーする才能

攻撃では、手刀で相手をなぎ払いながら突き進む破壊的なランが持ち味です。

守備に回ればセナのデビルバットゴーストさえ見切ってしまいます。

さらに恐ろしいのが他人の技をすぐに自分のものにしてしまうセンスです。

泥門戦では、セナの「デビルバットゴースト」を見よう見まねで再現してみせました。

セナの長年のパシリ生活とデスマーチでの特訓で編み出した「デビルバットゴースト」を一目見ただけで再現されてしまう理不尽さ。

兄弟の切り札「ドラゴンフライ」

神龍寺の切り札が阿含と雲水がQBの位置に2人並ぶ陣形「ドラゴンフライ(飛翔龍)」です。

どちらにボールが渡るかわからない二択と陽動で相手の守備を混乱させます。泥門戦では、一休を加えて3人にした「ゴールデン・ドラゴンフライ」も登場しました。

W杯編では、「ドラゴンフライ(飛翔龍)」をヒル魔とのタッグでする場面が熱い展開でした。

阿含は頭脳も一流で泥門戦の終盤には、1人だけヒル魔のロングパスの奇襲を読み切り、プレー再開が難しい深い位置でモン太(雷門太郎)を抑え泥門を追い詰めています。

他キャラクターからの評価

阿含の実力は、作中の強者たちからも認められています。

進清十郎は、自分と肉体の構造が最も似ている選手として阿含の名前を挙げ、W杯の日本代表選考でも真っ先に阿含を推しました。

帝黒の大和猛は、阿含を「獣のように見えて実は洗練された戦士」という趣旨の言葉で評しています。

アイシールド21に登場するトッププレイヤーからの評価が非常に高いキャラです。

物語での役割:泥門デビルバッツを生んだ因縁の相手

阿含は、栗田の推薦枠を奪ったことで泥門デビルバッツ誕生のきっかけを作り、泥門戦では「練習しない天才」として「凡才の努力」の価値を証明される側に回った、作品のテーマを体現する悪役だと考えられます。

推薦枠の強奪とデビルバッツ結成

中学時代、ヒル魔・栗田・ムサシの3人は神龍寺への進学を目指していました。

勉強の出来るヒル魔・ムサシが一般入試、勉強が出来ない栗田がスポーツ推薦枠で入る目前まで来ていましたが、一般入試でも合格できたはずの阿含が嫌がらせのためにスポーツ推薦の2枠のうち1つを奪います(もう1枠は一休)。

その結果、栗田の合格は取り消されてしまいました。

こうして3人は泥門高校へ進みデビルバッツを結成します。

つまり、阿含がいなければ泥門デビルバッツは生まれていなかったことになります。

主人公チームの誕生そのものに関わっている悪役というのは、かなり珍しい立ち位置です。

関東大会1回戦・泥門vs神龍寺

関東大会9連覇中の「無敗の神」神龍寺と泥門の一戦は、阿含が最も輝き、そして最も大きな挫折を味わう試合です。

20巻では、阿含がいきなりタッチダウンを決めて先制します。

セナのデビルバットゴーストとハリケーンも神速のインパルスに潰され泥門は前半を0-32で終えました。

21巻からは泥門の反撃が始まり、運動音痴と舐めていた雪光が初タッチダウンを決めます。

22巻では、止められない阿含をあえて誰もマークしないというヒル魔の作戦がはまります。セナは手刀に腕で対抗し死角を突いて阿含を抜き去りました。

ヒル魔のインモーションを上手く利用したモン太へのロングパスと言う奇策に1人だけプレー再開が難しい深い位置でモン太を抑えタイムオーバーに追い込みますが、キャッチなら誰にも負けないモン太による奇跡を起こすファインプレーで4秒残ります。

最後のプレーでヒル魔が阿含を振り切ってタッチダウンを決めます。

続くトライフォーポイントでは、阿含が「デブカス」と見下してきた栗田が神龍寺のラインを押し切り、36-35で泥門が勝利しました。

32点差からの大逆転は、泥門にとって最大級の番狂わせです。

そしてこの試合で負けたのは、才能だけで勝ち続けてきた阿含自身でした。

泥門戦敗北後の変化

泥門戦の後、阿含はトレーニングを始めます。雲水も練習嫌いという阿含唯一の弱点が消えたと評しています。

クリスマスボウル直前には、練習して強くなったけどセナを捻り潰すのを来年まで待てないと帝黒学園に乗り込みチームに入れろと大和と一騎打ちをしています。大和の本気を察して自分から身を引き、あのチビカスには最初から勝ち目がない、という趣旨の言葉を残して去りました。

W杯編:ヒル魔とのドラゴンフライとカツラの場面

W杯編では、MVP賞金3億円に惹かれて日本代表に参加します。

初戦のロシア戦では、正規メンバーのユニフォームを隠して控え組を出場させるという暴挙に出ました。ピンチに自分が登場してMVPをさらうつもりだったのです。

ミリタリア戦の直前には、ゴメリー軍曹にバリカンでドレッドを刈られ、坊主頭になってしまいます。ヒル魔に雲水そっくりだと笑われる場面は、シリアスな阿含しか知らない人には衝撃かもしれません。

決勝のアメリカ戦では、カツラで元の髪型に戻して出場しヒル魔とのドラゴンフライでチームが噛み合う面白さを知り、Mr.ドンに潰されそうになった時は栗田に助けてもらう、モン太へパスを出すなど、チームで戦う初めての感覚を味わいます。

そして終盤、倒されても立ち上がる葉柱の姿を見てカツラを外し雲水そっくりの姿でプレーを続けます。観客席の雲水に向けた無言のメッセージです。これを見た雲水は、自分がフィールドにいないことを悔やんで泣き崩れました。

阿含は最後まで「改心」はしません。それでも確かに何かが変わった。

卒業後はヒル魔・一休と同じ最京大学に進学しています。

読切『BRAIN×BRAVE』

連載21周年記念の読切『BRAIN×BRAVE』では、セナと雲水のいる炎馬大学と試合で最後にセナへ立ちはだかる最強の敵として阿含が登場します。

金剛阿含の名言・印象的なセリフ

阿含のセリフは、才能至上主義を隠さない傲慢さと、その裏にある兄への複雑な思いが同居していて、そこに悪役としての深みがあると考えられます。

※セリフは原作の趣旨をもとに要約しています。正確な言い回しはぜひ原作でご確認ください。

自分が22人いれば最強(20巻)

雑誌の取材でアメフトに必要なものを聞かれた阿含は、「自分が22人いれば、それがドリームチームだ」という趣旨の答えを返します。才能のない選手はいるだけで邪魔だ、とまで言い切る阿含に同席したヒル魔はカモにしやすい雑魚チームだと一蹴しました。

阿含の才能至上主義が最もわかりやすく表れた言葉で、この後の泥門戦の結末を知っていると、なおさら味わい深いやりとりです。

凡人は踏み潰して進め、への返事

回想で雲水は阿含に「才能のない者を振り返るな、凡人は踏み潰して自分の才能だけを信じて進め、そうしてこそ自分が報われる」という趣旨の言葉をかけます。それに対して阿含は、言われなくてもそのつもりだ、と答えます。

阿含の凡人嫌いは、実は兄から託された言葉でもあった。そう読むと、阿含の悪役ぶりがまったく違って見えてきます。

5秒2なら逃げられない

最後のプレーで阿含は1年前のヒル魔の40ヤード走のタイム5秒2をもとに、この距離なら逃がさないと判断します。しかしヒル魔は、阿含が練習をサボっていた1年のあいだに0.1秒を縮めていました。

「練習しない天才」と「1年かけて0.1秒を縮めた凡才」。作品のテーマが最もはっきり表れた一騎打ちです。

来年の春にぶっ潰す(23巻)

泥門に敗れた後、阿含はチームメイトたちに来年の春にこいつらを叩き潰す、ついてこない奴は許さない、という趣旨の宣言をします。負けを認めた阿含が初めて「チーム」に向けて発した言葉とも読めるのが面白いところです。

お前に俺並みの身体能力があれば(37巻)

アメリカ戦でヒル魔とのドラゴンフライを成功させた後、阿含は「お前に俺並みの身体能力があれば最強のタッグになれたのに」という趣旨のことを言い、すぐに相変わらずカスすぎると付け加えます。ヒル魔は、ないものねだりをしている暇はないと返しました。

素直になれない阿含なりの最大級の褒め言葉。

まとめ:金剛阿含

金剛阿含のまとめ

  • 神龍寺ナーガ2年、背番号2。「100年に1人の天才」と呼ばれる練習しない天才
  • 反応速度0.11秒の「神速のインパルス」で、相手を見てから反応できる
  • 栗田の推薦枠を奪ったことが、泥門デビルバッツ結成のきっかけになった
  • 泥門戦では前半32-0から36-35で逆転負けし、その後トレーニングを始めた
  • W杯ではヒル魔とのドラゴンフライやカツラを外す場面で、兄・雲水への思いをのぞかせた

金剛阿含は、憎まれ役でありながら作品のテーマである「天才と凡人」を誰よりも体現したキャラクターでした。

泥門戦やW杯編を読み返す時は、ぜひ阿含と雲水の兄弟の視点からも追いかけてみてください。

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