
「偽物」から始まったセナの物語、目標のクリスマスボウルに待っていたのが「本物」大和猛でした!
『アイシールド21』というタイトルを聞いて多くの人は主人公・小早川瀬那(セナ)を思い浮かべるはずです。
でも実は、セナの名乗る「アイシールド21」は、ノートルダム大附属中エースランナーの称号でヒル魔がハッタリの為に付けた肩書きでした。
そして物語の終盤、「本物のアイシールド21」として登場するのが帝黒アレキサンダーズの大和猛です。
大和はアメリカの名門・ノートルダム大附属中でエースランナーを務め、「アイシールド21」の称号を与えられた選手です。
高校日本一を決めるクリスマスボウルでセナの前に立ちはだかる最後の壁となりました。
一方で大和は「ラスボスとして物足りない」「登場が遅すぎた」と言われることもある評価の分かれるキャラクターでもあります。
ただ、その背景を知ると大和という人物の見え方はかなり変わってきます。
この記事では、大和猛のプロフィール、必殺技「帝王のチャージ」、物語での役割、名言、名場面までをまとめて解説します。
※本記事は原作単行本(全37巻)と、2024年の読切『BRAIN×BRAVE』の情報をもとに作成しています。
大和猛の基本プロフィール
まずは大和猛の基本データを整理します。
大和猛のプロフィール
- 所属:帝黒アレキサンダーズ(帝黒学園)1年
- ポジション:ランニングバック、ラインバッカー
- 背番号:21・22
- 身長・体重:190cm・79kg
- 誕生日・血液型:10月10日(16歳)・A型
背番号の変遷に込められた意味
大和の背番号の変化は、それ自体が物語になっています。
ノートルダム時代では,ノートルダム大附属中エースランナーの称号として21番を背負っていましたが、帝黒での普段の試合では称号を封印して22番を着けています。
クリスマスボウルでは、「本物のアイシールド21」としてセナと勝負する為に背番号21を背負います。
自信家で勝負好き、でも爽やかな性格
大和は自信家の実力主義者で、とにかく勝負が好きな人物です。
先に宣言し、それを実力で現実にしてみせる「絶対予告」が癖になっています。
偽物のアイシールド21を名乗るセナに対しても怒るどころか「東のアイシールド21」と呼び、対戦を楽しみにしていました。基本的には爽やかでスポーツマンシップを持った選手です。
先輩を「〜氏」と呼ぶ礼儀正しさもあります。
ただ、本人も気づいていない傲慢さがあるのも事実です。
QBの小泉花梨の気持ちを考えずに話を進めてしまい、十文字たちに非難される場面もありました。
このあたりの「完璧すぎない人間くささ」も大和の魅力のひとつです。
本物のアイシールド21としての経歴
大和はアメリカへ留学しノートルダム大附属中でアイシールド21の称号を得ました。
日本人であることを理由にチームメイトから暴力を受けたこともありましたがフィールドの外では手を出さないという姿勢を貫いたとされています。
しかしある時、飛び入りでボールを奪って逃げたパトリック・スペンサー(パンサー)にまったく追いつけませんでした。
これを理由にMr.ドン(ドナルド・オバーマン)は「アイシールドの称号を汚した」として大和を退部させ学籍まで抹消してしまいます。
大和猛の能力:帝王のチャージ
大和の強さの核は、誰にも倒されない体幹とボディバランスにあり、その力を攻守両面で発揮する「帝王のチャージ」は作中屈指の必殺技と考えられます。
誰にも倒せないボディバランス
大和の最大の武器は、スピードでもパワーでもなく「ボディバランス」です。
タックルを受けても体勢が崩れず、そのまま前へ進み続けられます。
泥門の後衛6人がかりでようやく止まるほどで単独で止められた選手はほとんどいません。
速さで上回っても抜けない力で当たっても倒せない。
これは、アメリカンフットボールと言うスポーツに置いて強力な武器です。
必殺技「帝王のチャージ(シーザーズチャージ)」
大和の代名詞が「帝王のチャージ(シーザーズチャージ)」です。技名が初めて登場するのは、33巻収録の287話「帝王のチャージ」です。
攻撃では、タックルを受けても倒れず相手を引きずりながら前進し続けます。いわば「アメフトの原点」のような走りです。
守備では、両腕を大きく広げ、その範囲にいる相手を中央へ抱き寄せるようにして潰します。
左右への逃げ道をふさぐため、スピードで横をすり抜けるタイプの選手にとっては天敵のような技です。
他の強敵との比較
帝王のチャージを初めて完全に止めた守備選手は、進清十郎のトライデントタックルでした。ただしこの時も進は1ヤードほど押し戻されています。
また、クリスマスボウルの前に帝黒を訪れた金剛阿含は、本気の大和の気配を察して自分から引き下がっています。あの阿含が戦わずに退いたという事実が大和の底知れなさを物語っています。
物語での役割:セナが越えるべき「本物」
大和は、偽物のアイシールド21として始まったセナが「嘘を本当にする」ために越えなければならない到達点であり作品のタイトルそのものに決着をつける役割を担ったキャラクターと考えられます。
長い前振りと「本物」の存在
大和が本格的に登場するまでには長い前振りがあります。
巨深ポセイドンの筧駿が泥門のアイシールドは偽物だと指摘し読者に「本物」の存在を意識させます。一時は赤羽隼人がアイシールド21として登場しましたが、ノートルダム大附属中のアイシールド21とは別物。
そして白秋ダイナソーズ戦のクライマックスでートルダム大附属中エースランナー『本物のアイシールド21』は帝黒にいることが明かされます。
帝黒偵察での初対面(31巻)
関東大会で優勝した後、セナ・モン太・鈴音は大阪の帝黒学園へ偵察に向かいます。そこで出会ったのが大和でした。
大和は、既にセナの実力を認めておりクリスマスボウルで勝ったほうが本物のアイシールド21だと宣言します。
ここで物語全体を貫く「本物と偽物」の問いに試合で決着をつける舞台が整いました。
クリスマスボウル・泥門vs帝黒(32〜34巻)
クリスマスボウルでの大和は、まさに「帝王」でした。
予告どおり先制タッチダウンを奪い、泥門を完封で制圧するという絶対予告を突きつけます。
泥門が得点を取れないまま0-35まで引き離され、試合残り50秒で34-44と言う物理的タイムオーバーまで追い込まれる場面もありました。
大和は、縦・横・高さのすべてを支配する選手でした。
そこでセナが編み出したのが光速のバックステップで時間を巻き戻すように抜き去る「デビル4ディメンション」です。三次元を支配する相手に時間という4つめの次元で挑むという発想が見事でした。
しかし大和も加速でこれを破り返します。ここで引き下がらないのが大和の強さです。
そして残り8秒、セナは後ろ向きのデビルバットゴーストを組み合わせた進化形で再び大和を抜き、スコアは42-44に迫ります。
最後はムサシの60ヤードのキック「60ヤードマグナム」に勝負を託します。
大和は、最強のランナー「アイシールド21」はセナと認めますが、最強の選手は譲れないと「60ヤードマグナム」そのものを打たせないと発言します。
泥門デビルバッツでの最後の試合そして最後のプレイで最強の壁として泥門の前に立ちはだかります。
結果は、泥門メンバー5人で大和を抑え、ムサシの「60ヤードマグナム」が決まり泥門が45-44で帝黒を破って優勝しました。
試合後そしてW杯編
大和は、セナ・モン太・鷹とともにクリスマスボウルの最優秀選手賞を受けました。試合後、大和はセナをアイシールド21の正当な後継者として認めたとされています。
その後、大和は自分から泥門を訪れユースワールドカップの全日本選抜にセナたちを誘います。
決勝のアメリカ戦では、峨王のタックルに続く大和のタックルで、ついにMr.ドンを倒しました。
かつて自分を理不尽に追放した相手にフィールドの上で決着をつけたわけです。
2年後を描いた最終回では、ヒル魔・阿含・鷹・赤羽らとともに最京大学へ進学しています。2024年の読切『BRAIN×BRAVE』にも最京大ウィザーズの一員として登場しますが大きな見せ場はありませんでした。
「ラスボスとして物足りない」という評価について
大和には、「登場が遅すぎた」「スペックが進より下」「ラスボスとして物足りない」という批判が根強くあります。本格登場が31巻と物語の終盤だったことを考えると読者が思い入れを持つ時間が短かったのは確かです。
ただ、大和の役割を「最強のボス」ではなく「セナの到達点」として見ると納得がいくと思います。
大和猛の名言・印象的なセリフ
大和のセリフは、自信に満ちた宣言と相手への敬意や公平さが同居していて、そこに「帝王」でありながら爽やかな人物像がよく表れていると考えられます。
※セリフは原作の趣旨をもとに要約しています。正確な言い回しはぜひ原作でご確認ください。
勝つのは俺だ(決め台詞)
「決まっている、勝つのは自分だ」という趣旨の決め台詞は、大和の性格を最もよく表す言葉です。
クリスマスボウルの試合中やノートルダム時代の回想で使われます。
根拠のない自信ではなく、その言葉を実現するために自分を追い込み続けてきた自負があるからこそのセリフです。
騙ることは本物への挑戦状
偽物のアイシールド21を名乗るセナについて、大和は「他人の名を騙るのは、つまり憧れであり、本物への挑戦状だ」という趣旨のことを語ります。
普通なら怒ってもおかしくない場面で偽物を否定せず挑戦として受け止める。大和の器の大きさが伝わる言葉です。
一点も取らせないという絶対予告
クリスマスボウル序盤、大和は泥門に対して、この試合では一点も取らせないと絶対予告をします。
結果的にこの予告は破られますが、だからこそセナたちの逆転に大きな意味が生まれました。
小細工なしの真っ向勝負
セナとの一騎打ちで、大和は「小細工も後退もせず、真っ向勝負で打ち破る」という趣旨の宣言をします。
奇策を好むヒル魔率いる泥門に対し、正面から挑み続けたのが「アメフトの原点」を体現した大和という選手でした。
まとめ:大和猛
大和猛のまとめ
- 帝黒アレキサンダーズ(帝黒学園)1年のランニングバック兼ラインバッカー
- ノートルダム大附属中出身の「本物のアイシールド21」
- パンサーに走り負けたことを理由にMr.ドンに追放され帰国して帝黒に入った
- 「帝王のチャージ」と言うアメフトの原点のようなプレイ
- クリスマスボウルではセナに抜かれ泥門に44-45で敗れた
- W杯決勝ではMr.ドンを倒し最終回では最京大学に進学している
大和猛は、登場こそ遅かったもののタイトルでもある「アイシールド21」という名前に決着をつけた重要なキャラクターでした。
クリスマスボウルを読み返す時は、ぜひ大和の過去を思い出しながらセナとの一騎打ちを味わってみてください。

